整骨院編
整骨院とは
「骨折」「脱臼」「打撲」「捻挫」「挫傷(筋、腱の損傷)」に対して、処置や施術を受けることができる治療院です。整骨院で処置や施術をする際は、柔道整復師と資格が必要になってきます。
ほねつぎ、接骨院との違いは?
「ほねつぎ」「接骨院」も同じ柔道整復師を持つ治療院です。
近年では明治以前に比べ、整形外科の医師も増え、また栄養面や安全面も改善されてきた為、仕事やスポーツなどの運動での、骨折や脱臼で整骨院に来院する割合が減ってきました。そのため、骨を接ぐ「ほねつぎ」「接骨院」という名称から、骨を整える「整骨院」と呼ばれることが多くなりました。
※整形外科は、医師国家資格に合格した、病院や診療所、クリニックの先生の事です。
柔道整復師になるには?
まず厚生労働省が認可した専門学校(3年以上)や文部科学省が認可した大学(4年制)で基礎科目(解剖学、生理学など)と専門科目(運動学、病理学、整形外科学など)を履修することで、国家試験を受験することができます。
国家試験に合格すると厚生労働大臣認可の柔道整復師となります。
保険(健康保険)が使える?使えない?どっち?
整骨院では、一部に健康保険が適用になります。
原因のはっきりした、打撲、捻挫、挫傷(筋、腱損傷)の処置や施術、
また、骨折、脱臼の応急処置とリハビリ(医師の同意後)が健康保険の適用になります。
それ以外の、慢性的な肩こりや腰痛、変形性の疾患などは、基本的に健康保険の適用外となり全額自己負担となります。
交通事故での自賠責保険は使えるの?
整骨院では、交通事故の自賠責保険での治療することが可能です。
自賠責保険適用の場合は、窓口負担が0円で施術を受けられます。また、通院の交通費や通院回数に応じた慰謝料も支払われる為、経済的な面でも不安なく、施術を受けることが出来ます。
また、整形外科と併用して整骨院へ通院も可能ですので、整形外科でリハビリを十分に受けられない際は、整骨院も利用する事をお勧めいたします。
整骨院で整体を受ける?
前述したように、最近では、デスクワークやデジタル化が進んで、急なケガの不調だけでなく、慢性的な疲労やストレス、運動不足からくる不調で整骨院に訪れる人も増えてきました。
整骨院では、ケガに対応した保険での施術に加えて、自由診療で整体を取り入れて、背骨や骨盤のズレを戻したり、筋肉の疲労やコリをほぐしたりする施設も増えてきています。
また、柔道整復師の資格を取り、保険診療を行わないために整骨院とせずに、整体院として開業している施設もあります。
これが余計に整骨院と整体院の違いが分かりにくく感じてしまう要因だと感じます。
整体院編
整体院とは、
背骨や骨盤のズレを戻したり、筋肉の疲労やコリをほぐして、体調改善を目的で行う民間療法の施設です。整体師は、国家資格はなく、あくまで民間資格となっています。
整体師になるには?
整体師という国家資格はなく、講習を数回受けただけの人でも、通信で学んだ人でも、整体師と名乗れてしまいます。
資格があると聞くかもしれませんが、それはあくまで民間資格になります。
最近では、カイロプラクティックや整体スクールなどを卒業した方や理学療法士、作業療法士のリハビリの国家資格を取得して、整体院を開業している施設もあります。
また、柔道整復師や鍼灸師、按摩マッサージ指圧師の国家資格を取得して、整骨院や鍼灸院、マッサージ院という名前を使わずに、整体院として、開業している施設もありますので、整体院の先生がどのような背景で整体を学んで来ているのかを、考慮して整体院を選ぶ事が必要です。
健康保険や自賠責保険は使えるの?
整体院では、健康保険や自賠責保険は使えません。
保険は整骨院での一部の疾患(骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷)のみで適用になります。
整体院の選び方
整体院を選ぶ時は、保険適用や明確な資格の根拠がないため、整体する施術者が、どのような先生で、どんな資格を有して、また、どんな事を学んできたかをしっかり理解して、施術を受けるようにしましょう。
また、ホームページなどで、プロフィールなどの情報をしっかり載せているかを、チェックしてから施術を受けることも大切です。
また、インターネットの口コミや知り合いからの評判を聞いてみるのも良いでしょう。
自分の状態と整体院がうまくマッチするといいですね。
最後に、、、
整骨院と整体院について、お伝えしてきました。
大きく異なることは、「資格の違い」と「保険の適用について」だと思います。
整骨院や整体院は、昔に比べて、身近なものになりつつあります。違いを理解して、自分に合った整骨院、整体院を選ぶようにしましょう。
上記の内容が、少しでも整骨院と整体院の違いについてのご理解に繋がっていれば幸いです。